10月会長先生ご法話に寄せて

今月の会長先生のご法話は心も体も傷つける「怒り」です

怒りをどう抑えるか

 貪欲(とんよく)・瞋恚(しんに)・愚痴(ぐち)。仏教で人の心を毒する煩悩(ぼんのう)とされるこの三つは、心だけではなく体の状態にも影響を与える毒といわれます。ことに「瞋恚=怒(いか)りや憎(にく)しみ、恨(うら)みの感情」が肉体に与える悪影響は、科学的にも証明されています。

中略

 「瞋恚」の正体は、自分の思いどおりにならないとか、人に軽んじられたといっては怒(おこ)ったり、人を恨んだりする「小我(しょうが)にもとづく自己中心の怒(いか)り」で、釈尊(しゃくそん)いわく、それは「猛火(もうか)より甚(はなは)だし」く自他の身心(しんしん)を傷つけるのです。

 おかげさまで今月で息子が1歳の誕生日を迎えます。今月のテーマが「怒り」という事で日々の自分自身を振り返ると、出産という大きな変化があり、些細なことでイライラしたり自分の中の怒りの感情に自分自身が振り回されているように感じました。

時間も生活も子ども中心になり、夜泣きで睡眠不足が続き余裕のない日々でした。

今考えると、怒りをどう抑えるかというより周りの環境や相手をどう変えるかという感情で動き、自ら苦を作っていたような気がします。佼成10月号のタイトルにあるようにその怒りが自分の心を傷つけていた事に気付きました。

損して「徳」を得る

 自分が損をするように思えることも怒(いか)りや欲をおさえて受け入れ、身を削(けず)って人の役に立つならば、結果としてその人の「徳」が高まると教えるものです。すなわち、そういう「損」は、めぐりめぐって自分に喜びや心の安定をもたらすのです。同じ損得勘定で動くなら、目を血走らせて欲得(よくとく)に走るよりも、人に譲る気持ちで損を引き受けるほうが、身心両面においてよほど健康的で、つまりは「得」だということです。

 「同じ損得勘定で動くなら、目を血走らせて欲得(よくとく)に走るよりも、人に譲る気持ちで損を引き受けるほうが、身心両面においてよほど健康的で、つまりは「得」だということです。」という部分が印象に残りました。

夫婦間でもそれぞれ育った環境や周りの縁が全く違うので、ちょっとした事で考え方や習慣の違いがあり息苦しい事がよくありました。その息苦しさは私自身が自分の思い通りにしたいという我が原因だと気付きました。これからは心に余裕を持ち、人に譲る気持ちで損を引き受けられるようになりたいと思いました。

                        合掌  青年部 K

(太字は会長先生ご法話10月号より引用)

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